「受講すれば◯ヶ月でWebデザイナーになれる!」は本当なのか?

この記事は2年以上前に書いたものですので、もしかすると情報が古くなっているかもしれません。ご留意のうえ、参考にしてもらえたら嬉しく思いますm(_ _)m

オフィスの女性

職種柄、インターネットでの情報収集は日常的にやっていて最近よく見かけるのが、

Webデザイナー育成スクールの広告。

通学しての受講や、家のパソコンでできるオンライン講座。
費用も、10万〜100万くらいと様々。

さも、このスクールに入れば、
パソコンに詳しくない人でも◯ヶ月でWebデザイナーになれますよ〜という感じに謳っていますが、
ほんまかいな〜と思いません?

いや、Webデザイナーって、誰でもなれますよ。うん。

何なら今日、今からでも!

なるだけなら。

Webデザイナーを名乗るのに資格とかないし〜(鼻ホジ)

広告は決して嘘は言ってない。

真面目な話ですよ。

…だけど、生計を立てられるだけの収入を得ようと思うなら話は別。

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スクールを卒業・修了すればすぐ活躍できる?

私はWebに関するスキルはすべて独学と実務で身につけてきたので、学校に通ったり講座を受講したりしたことはありません。
なので実際のところは分かりませんが、大体のところは、卒業・修了する際に就職支援はあるでしょう。
あるいは、就職はせず、フリーランスとして個人でやって行きたい人もいるでしょう。

でも、学校でカリキュラムに沿ってしっかりと勉強し、Webサイトを作れるようになったとしても、いきなり第一線で”Webデザイナー”として活躍するのは難しいです。

まして小さい子どもがいるママならば、就業時間も限定的だったり残業ができなかったりと制約がある方がほとんどなので、尚更ですよね。

でも、何らかのスキルが必要な職種ならばどんな仕事でも大体そうですよね。
残念ながらというべきか、Webデザイナーも例外ではありません。

もともとデザインは仕事としてバリバリやっていた、とか、元プログラマーでデザイナーに転向したい、とか、ある程度下地がある人なら話は別ですが。

では、どうすれば卒業したての未経験者でもWeb業界で活躍できるのでしょうか?

未経験なら、小さなことからコツコツと!

スクールを卒業して、晴れて就職を勝ち取ったとしても、最初からすべてをバリバリと任せてくれる会社はおそらく少なく、

制作会社なら、
最初は先輩の横で業務の一部…例えば簡単なページ更新など小さな仕事から。
ECサイトの運営会社なら商品登録や画像加工などから。

慣れてきたらバナー制作、既存サイトの追加ページのコーディングやデザインなど、
徐々に責任のある仕事も任されて。

いずれはメインデザイナーとしてデビュー。

まともな会社であれば、大体そんな感じなのではないかと思います。

というか、未経験で始めるならその方が安心ですよね。

よほど手が足りていなければ、
いきなり全部任せるから頑張って♪なんて言われる場合もあるかもしれませんが、そういう会社は大体離職率が高くて社員の入れ替わりが激しい、あまり環境が良いとは言えない会社ですので、入社しないことをオススメします…。

フリーランスの場合も同じで、まずは焦らず小さな仕事からコツコツと続けて経験と信頼を積み上げ、少しずつ規模を広げながら営業をしていく方がうまくいくと思います。

そもそも、Webデザイナーの実際の仕事ってどんなの?

実際にビジネスとしてWeb制作を行う場合の大まかな流れの一例を紹介します。

①依頼主=お客様の要望をヒアリング

②目的、コンセプト、ターゲット層を踏まえた上で設計・提案

デザイン提案&決定
(お客様のご要望に沿うよう、作り直しや修正がほぼ必ず発生します)

コーディング(内部SEOに配慮することが基本です)
(コーディング:デザインを実際にWeb上で動く形に組み立てる、簡単なプログラミングのようなものです)
(今時は、デザイナーでもphpやjavascriptなどプログラミング言語を扱う場面も多いです)

最終チェック&細かい設定など→公開
+必要に応じ、公開後の運用サポート。

※私自身や、これまで働いてきた会社の場合の大体の流れの一例です。
※それぞれの仕事の詳しい内容は本題から外れるので今回は割愛します。

…ここまですべて一人でできて、Webデザイナーとして一人前と言えます。

いつも①〜⑤全部を一人でやるわけではありません。
制作会社なら大体はチームで分業するし、
私のようにフリーランスだと、制作会社から、デザインだけ提案してほしい、とか、コーディングだけお願い、といった部分的なご依頼も多くあります。

でも、①〜⑤のどの仕事を頼まれてもきちんとこなせるだけの能力が必要、ということです。

加えて、フリーランスならば、費用の交渉や進行管理も自分でやります。
お客様から必要な情報が出てこない場合は催促したり手助けをしたりということも必要です。

実務でしか得られないもの。

でも、実際にスクールを卒業した時点で、これをできる人って少ないんじゃないでしょうか?

②③④あたりはスクールで当然教えてもらえるでしょうし、①⑤を体験できるスクールもあるでしょう。

でもどんな仕事でもそうだと思いますが、実際に仕事をこなして行くと、想定していないトラブルが起こったり、突飛もない要望を突きつけられたりします。

また、作るもののクオリティが高ければそれでOK!なわけでもなく、
予算内で納期に間に合うように工夫したり、お客様と相談したりというスキルも必要です。

練習という意識でサイトを作る場合、自分の身についているものの範囲でデザインや仕様を考えてしまい、わからないこと、うまく行かないことは後回しにしがちです。
いついつまでにやる!と期限を決めていても自分次第でいくらでも言い訳して延ばせてしまうし。

でも、仕事として受けている以上、できるかわからなくても、お客様の要望に応えるべくあれこれ調べて試したり。期限内に間に合わせるために、またコストを下げるために、少しでも早くできる方法を編み出したり。
特に、デザイン力は、実務で数をこなせばこなすだけ確実に上がります。上司・先輩やお客様からダメ出しをされてナンボです。

こういったスキルは、よほど意識が高い人以外は、実際に仕事として経験していかなければどうしても身につかないのです。

じゃあ、スクールに通うメリットって?

やはり、その時点での最新技術を、プロの講師が作ったカリキュラムで満遍なく学べることでしょう。

ベテランのデザイナーで、トレンドを抑えず時代遅れのデザインしかできない人(流行りに乗っかりさえすれば良いという意味ではなく、シンプルに古臭い)、未だにhtml5でのコーディングさえ満足にできない人…、残念なことに、一定数いらっしゃいます。

Web業界は技術進歩やトレンドの移り変わりがとても早いので、スクールを出ていようと、ベテランであろうと、常に学ぶ姿勢でいないと、あっという間に時代から取り残されてしまいます。

それと、スクールからの就職支援があれば、独学だけで勉強した人よりは、大手企業にも入りやすいのではないでしょうか。

まとめると…

スクールを卒業すれば必ずWebデザイナーとして活躍できるわけではなく、卒業後の意識の持ちよう・行動次第で決まる。

スクールで学ぶことは、あくまでも下地作り。

Web業界で活躍し生計を立てるには、実務を通して積極的にスキルを向上し、受け身ではなく常に自分から進んで学ぶ姿勢が大事だということです。

コメント

  1. たかこ より:

    ツイッターから来ました^^
    私はもう10年前ですが、職業訓練でHPビルダーの訓練を受けました。
    今はワードプレスを使うことが多いですね。
    ただ、絵心がないので画像のデザインはものすごく苦手ですが(笑)

    • 在ママ。 より:

      >たかこ様

      コメントありがとうございますー!!
      大先輩ママさんのTwitterとブログ、共感しながら拝見しています。

      職業訓練でもWebクリエイターの講座があるそうですね。
      おっしゃる通り、Wordpressの案件は本当に増えました。

      今後とも、よろしくお願いいたします!